MENU

国宝臼杵石仏公式ブログ

記事アーカイブ:

なぜここに集まっている?小さな五輪塔

ホキ石仏第2群の前のたくさんの五輪塔

ホキ石仏第2群の前のたくさんの五輪塔

ホキ石仏第2群の前のスペースには、小さな石塔がたくさん置かれています。

 大きさも形も一様ではなくのですが、それぞれに存在感があります。
どれも苔生しており、風合いからかなり古いものと伺えます。小ぶりながら、5段あり五輪塔であることが判ります。
2段目(水輪)に梵字が刻まれたものもあり、なかなか手の込んだものもあります。

梵字が刻まれた五輪塔

梵字が刻まれた五輪塔

 普段は、仏様の方を見ているので気にならないのですが、振り返ってこれらの石塔を眺めているといろいろと疑問が湧いてきます。

 これらの五輪塔は誰がどういった目的で造り置いていったのでしょう?

・また、石仏群の中でもなぜこの場所に集中しているのでしょう?

 ヒント ①石塔の制作年代は鎌倉時代後期から安土桃山時代。

            ②ホキ2群は、阿弥陀如来様を中尊とする極楽浄土を表現した場所。

想像がお付きになったのではないでしょうか?

 答えは、これらの石塔(五輪塔)は、石仏を参拝する人々が、供養塔として造り置いたものです。
各石仏群が完成した後、多くの参拝者が参道を行き交っていた時代。

祈りを捧げるだけではなく、五輪塔まで造って置いていったということのようです。
また、ホキ石仏第2群が極楽浄土を表すことから、親しかった故人が浄土で生まれ変わり成仏することを願ってこの場所に置かれたのでしょう。

 所変わって、ホキ石仏第1群第4龕、お地蔵様のいる場所にも石塔が置かれております。

地獄の裁判の法廷にも五輪塔

ここは、地獄の裁判を表す場所。法廷の中の供養塔。成仏できるか、よほど心配されていた人なのでしょう。

でも、大丈夫。石塔まで造ってくれる人が1人でもいるということは、そんなに極悪人でもなかったはず。

 石塔を見ながら巡ると、参道が長年の祈りの道であったことが、しみじみと感じられるものです。

祈りの階段にも五輪塔

祈りの階段にも五輪塔

仏の里に誕生する新しい命たち~五智バードと蓮の花

五智バード

五智バード


毎年、この時期になるとチケット売り場前のツバメの巣に雛が誕生します。今年もかわいい姿が見えるようになりました。
5羽見えますが、真ん中が最も元気よく、口も大きく開けているよう。古園石仏の五智如来に因んで、五智バードと名付けましょう。右から不空成就ちゃん・阿弥陀ちゃんこと無量寿さん・大日様・阿閦ちゃん・宝生ちゃん。既に悟りを開いている賢い雛たち。今度は現世を謳歌してね。
蓮畑

蓮畑

さて、蓮畑でも葉が日ごとに増え、茎も目立つようになってきました。
水面が見えなくなるくらい葉っぱで埋め尽くされる日も近いでしょう。
満月寺の境内の前にも、蓮の鉢が並んでおりますが、こちらは早くも蕾が登場。
意外と長い蕾期間、いつ花開くのか待つのもまた楽しい時間です。

久しぶりの青空です

新緑

久しぶりのお天気ですね。

お洗濯物がすっきりと乾きそうな青空です。

杉並木の間から見える青空がとってもきれいだったので、写真を撮ってみました。

こんなに天気がいい日はお出かけしたいとこですが、なかなかそうも行きません。

不要不急の外出自粛が言われている中、あまり大きな声では言えませんが、感染症対策をしっかりしたのち、おひとり、またはご家族で、新緑を感じにいらしてくださいね。

新緑

新緑

釈迦如来めぐり~人間味のある仏様

ホキ1群1龕の釈迦如来像

ホキ1群1龕の釈迦如来像

仏様の中でも、唯一実在の人物をモデルとするのが釈迦如来。
インドの小国シャカ族の王子で、結婚し子供もいたというのだから仏様とはいえ、何とも人間味が感じられます。
そのお釈迦様が出家して悟りを開いた姿が「釈迦如来」。
臼杵石仏にも数体の釈迦如来像が彫られています。
その中心となるのが、ホキ石仏第1群。

1龕の釈迦如来像は、顔の欠損が最も顕著なのですが、バランスの良い端正な顔立ちをしているように見えます。落ち着きのある表情を眺めると、心も静まっていくようです。
2龕の釈迦如来像は、向かって右。中尊の阿弥陀様が目を惹くので、今回は敢えて見ないに右に立ち釈迦如来に向かい合ってみました。少し頭を傾げ、諭すような目元を見ると、人間の苦悩や喜びを理解しているかのように感じられます。
ホキ1群2龕の釈迦如来像

ホキ1群2龕の釈迦如来像

3龕も向かって右が釈迦如来像。
こちらは、小さな体ですが凛とした印象を受けます。
円らな瞳?と目線がすぐに合うのも嬉しいところです。
ホキ1群3龕の釈迦如来像

ホキ1群3龕の釈迦如来像

山王山石仏の釈迦如来像は、なかなか人気のある仏様です。
邪気のないお顔は、子どもの表情のようだ、と親しみを感じられる方も多いようです。
山王山の釈迦如来像

山王山の釈迦如来像

現実に生きて修行したことから「現世仏」とされる釈迦如来。
そう考えると、4体の釈迦如来像、それぞれに人間味が感じられ、味わい深く鑑賞できるものです。

宝篋印塔~満月寺周辺の石塔巡り

宝篋印塔

宝篋印塔

 今回は満月寺周辺からもう一つ、「宝篋印塔」をご紹介します。

造られたのは、13世紀後半、五重塔より少し古い塔です。満月寺の守護社である日吉社に因んで、「日吉塔」という通称を持っています。

 中央(塔身部)の空洞には、経典が納められていたと考えられています。扉の跡や朱と白に塗られた枠は、お寺に似つかわしい雰囲気を漂わせています。

 台石(下の部分)にある二つの格挟間に彫られた蓮の花の形は、五重塔の格挟間とよく似ているそうですが、風化してよく見えません。(五重塔も梵字の下の花ははっきり見えますが、格挟間の花はぼやけています。)。

蓮の花が刻まれていたとされる格挟間

蓮の花が刻まれていたとされる格挟間

 高さは4.44mあり、この時期では日本でも最大級の高さとされ、満月寺の力が大きさが伺えます。

石の材質は臼杵石仏と同じ凝灰岩。そのせいか、風合いや佇まいは、辺りの風景とよく馴染んでいるように感じられます。

 臼杵石仏周辺を散策していると、いろんな場所で石塔や石碑、石像に出会います。
この地に豊かな石の文化が根付いていることをしみじみと感じられるものです。

TOP