菜の花&河津桜が美しい、春のお彼岸
昨日までの寒さも去り、臼杵石仏ではうららかな春分の日を迎えております。
今年の春のお彼岸は、3月17日(月)~23日(日)です。
昼と夜の時間が等しくなるとされる春分・秋分の日には、ホキ石仏第2群第2龕(九品弥陀)の真ん中の阿弥陀如来さまの額に朝陽が射す、という現象がみられます。
この日は、太陽が真東から上り真西に沈むとされ、太陽の軌跡を人生になぞらえると此岸と彼岸を結ぶ直線が最短距離となり、この世とあの世が最も近づく日とされます。
臼杵石仏で最も西に位置するホキ石仏第2群は、彼岸の中でも真西に位置するため、ここの阿弥陀様の額にまず朝日が射すのでしょう。因みに、向かいの満月寺方面が東にあたり、その間にある石仏公園には昔、三途の川に当たる池がありました。
こうした構造を「浄土庭園」といいますが、京都には臼杵石仏が造られたとされる平安時代後期に多数見られたそうです。
現存するものは、浄瑠璃寺だけとなりましたが。ここにも立派な九品仏がいらっしゃいます。
さて、石仏の斜面を黄色く染める菜の花も咲き広がってきました。
国道沿いの河津桜も見頃が続いております。
気温の変化に上気する仏様と冷静な愛の仏様&柵の外にも供養塔
このところの寒波が緩み、石仏は暖かな曇り空が広がっています。
気温と湿度が急に上がると、石仏の元々の色がよく浮かび上がります。
気温の変化に岩肌は敏感です。
ホキ石仏第1群第2龕の如来様方がとりわけ鮮やかに見えました。
バレンタインデーも近いことから、「愛染明王」様が色付いてを期待したのですが、こちらは普段とあまり変わりません。
場所によって、発色の条件が異なるのでしょうね。
さて、「愛染明王」坐像は、蓮の台座に座り弓と矢を持っています。
このことから、愛のキューピットと言われるのですが、この矢の行く手は「自分自身の心」なのです。「誰かのハート」ではなく。
煩悩の中でも最も厄介な「愛欲」。
溺れてしまうと、本来精進すべき事柄がおろそかになってしまい、人生を踏み外してしまうかもしれません。
そうならない為にも、恋をしたら愛染明王さまに一矢放ってもらいましょう!
本当は厳しい愛の仏様「愛染明王」。
ちょっと気温が上がってくらいでは、冷静さを失わないわけです。
さて、ホキ石仏第1群の柵の外には、岩に刻まれた供養塔がひっそりと並んでいます。
こちらは気温に少し反応しているようで、今日はくっきり見えます。
仏像のようにも五輪塔のようにも見える供養塔。
制作年代は、4龕の地蔵十王像と同じ鎌倉期と考えられています。
いろいろな仏様に注目して歩くと、石仏散策も一色濃い時間が過ごせそうですよ。
凍った川と霜柱
全国的な寒波の影響で、臼杵も寒い日が続いています。
雪こそ積もらないものの、鯉が泳いでいる参道入口前の川は凍っています。
写真じゃ分かりづらいですが、この川、表面だけですが、端から端まで全て凍っています。
最近は霜柱も毎日のように見かけます。
そして必ずいくつ踏んだような足跡があります。
観光に来られる方も、久しぶりに足裏にかかるあの感触を確かめたくなるんでしょうね!
霜柱の足跡を見ると、なんとなくほっこりします^^
1/22(水) バス無料デーを利用して、臼杵石仏に来てみませんか?
1/22(水)は大分県内の路線バス9社が無料となる「バス無料デー」です。
(臼杵市ではコミュニティバスも無料。サウスライナーは対象外。)
前回は1/15(火)でしたが、臼杵石仏にもバスを利用したたくさんのお客様がいらっしゃいました。大分市や別府市から計画を練って、バスを乗り継ぎながらお友達と日帰り旅行を楽しんでいる、というお話も聞きましたよ。
石仏にお越しの際は、「臼杵石仏」バス停をご利用下さい。
降りると、前にチケット売り場がある便利な場所です。
乗り場は1ヶ所なので、お帰りの際も同じ場所から乗っていただくことになります。
時刻表はコチラをご覧ください。
料金・アクセス
受験シーズンに入りましたのでご家族の合格祈願に、また御朱印集めに、この機会を利用して臼杵石仏にいらっしゃいませんか?
(古園石仏群奥に、御朱印コーナ―もございます。季節限定御朱印は「勢至菩薩」さまです。)
この冬初!シャッターを降ろした空間での観覧
本日は気温が低いため、終日石仏各群のシャッターを降ろして温度管理を行っております。
お客様には、戸口からお入りいただくことになります。
観覧に支障はございませんので、ご安心ください。
臼杵石仏では、外気温が午前9時を過ぎても1℃を下回る場合、仏体凍結防止のためシャッターを降ろして覆い屋内に一定の温度を確保する対策をとっております。
室内のような空間は、静かで落ち着きがあります。
いつもは風の音や鳥のさえずりと共に見ていたことに気付かされるものです。
ろうそくの炎は煌々と、リンの音は高らかに響き、お堂の中にいるようです。