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国宝臼杵石仏公式ブログ

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石仏公園にも秋の訪れ


9月に入り、暑さも和らぎ始めました。

 参道や公園内を歩くと、蝉しぐれも小さく遠くなり、落ち着いた秋の空気が感じられるようになりました。夏の終わりと秋の訪れが相席しているようです。

そうした中で向き合う、仏さまはいつにも増して穏やかなお顔に見えます。

 石仏公園を見渡すと、彼岸花の朱い頭がぽつぽつと目に入ります。いつの間にか、咲いていたのですね。

 これから、ゆっくりと石仏巡りをしたり、「祈りの回廊」のスタンプを集めたりするのに相応しい季節に入ります。
詳しくはこちら。「祈りの回廊」

 みなさま、秋の訪れを感じながら臼杵石仏を歩いてみませんか?
9/7()は、カボスの配布もありますよ!
詳しくはこちら
「カボス果実の無料配布

火まつり前の草刈で清々しい石仏&第3のハートの出現

 いよいよ火まつりも今週末に迫ってきました。
先週から、参道内や公園、駐車場など、石仏敷地内の草刈が進んでおります。
地域の方々・市役所など関係者で協力して、行う炎天下の作業です。
ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。

 参道内を歩くと、刈り立ての青い草の香りが清々しく漂っていました。
夏枯れの茶色い茎や生い茂った藪が消え、こざっぱりとした風景があちこちに広がっています。そんな中、古園石仏の高台からいつもとは異なる眺めが見えたのでご紹介します。

 お馴染み「うすきプロジェクト(すき、はハートマーク)」のロゴです。
東屋(公園内の小さな小屋)の前に「う」と白っぽいハートマークが珍しく浮かび上がっています。普段は茶色が埋もれていたり、「う」が消えていたりして、見えてこないのですが。

 古園石仏にあるピンクの看板でクイズとして紹介されているのは、その前に広がる横向きの大きなハートです。
その右に緑のハートもあるのですが、こちらは今回埋もれています。見える季節が多いので、こちらは第2のハート?です。

 「うすきプロジェクト」のハートは、知る人ぞ知る第3のハート。

大日如来様も、火まつり前の準備や整えられた景色に満足されていることでしょう。
みなさま、火まつりの夜は、松明に照らされた幻想的なハートを探してみませんか?

真夏の白い石仏

 連日、猛暑が続いておりますが、仏さまはいつもと変わらない穏やかな表情で迎えてくれます。

 暑さの中にも時おり通る風は心地よく、肌も乾いていくようです。

 照り付ける陽ざしの強さ・多さに、石仏の岩肌も白っぽく見えます。
湿気が多く色がよく浮かび上がった日の石仏は、表情豊かに、身体は肉感的に感じられるのですが、本日はその反対といいましょうか。

 じっと蝉しぐれや風の音を聞いているような、静かで柔和なお顔に映ります。こんな日は平安の昔から居続けている、という長い時の流れを強く感じさせられます。それでいて、圧倒的な「静」の中で石仏と向かい合うと、時が止まってしまったようにも思えるので不思議なものです。

 さて、大日如来さまの視線の先には蓮畑が望めます。
遠目にも花が咲き誇っている様子が伺えます。

古園石仏の高台に風が吹き抜けると、眼下の青田にさざ波がさーっと立ちました。
真夏の白い静かな石仏もいいものです。

6月の暖かな雨に染まる石仏~ベンガラは力強い大地の色

 梅雨空が続く週末。
先日の夕方、シャッターを閉める際に暖色に染まる各群に、見惚れてしまったのですが。

 今朝はまた、雲間から刺す薄い日陽射しに、鮮やかさが際立って見えました。

 湿度と気温の高いこの時期は、仏体の色がよく発色します。
元々、石仏には5色(黒・白・赤・黄・緑)の色が施されていました。
中でも、赤はこの土地から採れる酸化鉄であるベンガラで、独特の風合いを石仏に与えているようです。

力強く仄暗い赤色。

ベンガラは世界最古の顔料であり、日本では土器の彩色や魔除けのため古墳に使われてきました。臼杵石仏でも魔除けの役割りを担っているのでしょうか?
防腐作用もあるので、石仏を守ってくれる頼もしい赤でもあります。

 語源はベンガル地方といいますから、仏教伝来には教えと共に仏教美術も含まれることに改めて気付かされます。

 そんなことを考えながら歩く梅雨の参道は、味わい深いものです。
みなさま、雨の週末、鮮やかな石仏を見て歩きませんか?

 

田植えが始まりました~仏に見護られながら夏がやって来ます

朝から夏の気配が濃い中、参道を進むにつれ蒸し暑さも遠のいていくようです。仄暗い緑の陰や山鳥の声のせいでしょうか?

 そんな中、微笑みをたたえて現れるのが山王山の仏さま。
風景によく溶け込んで見えるのは、地元の人が彫ったとされるからでしょうか?(山王山以外の石仏は都から来た仏師の作とされています。)

 この土地に息づく草花や動物、神社の祭り、といったほのぼのとした風物詩を愛着を持って見護っていらっしゃる心強い仏さま。

 さて、古園石仏へ進み公園を見渡すと、水田に田植え機が動いていました。
これから青田を経て黄金色の稲穂がたなびくまで、変化する畑の様子はどれも美しい仏の里の一景です。

 五穀豊穣を願いながら、平穏に夏を迎えられることを古園13仏に感謝して手を合わせるひと時もいいものです。

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