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国宝臼杵石仏公式ブログ

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山の中へと続く階段

階段

先が見えない、山の中へと続くこの階段。

臼杵石仏のエリア内にある階段なのですが、どこだか分かりますか?

いつもこの前を通るとなぜだかドキドキワクワクしてしまいます。

なにか不思議なことが起こりそうな予感…。

正解は、山王山石仏から古園石仏へ続く道中、鳥居反対側の右上、日吉神社へと続く階段です。

何でも願を叶えてくれる小さな仏様がいるとかいないとか。

臼杵石仏に来られた際は、こちらの階段も登ってみて下さいね。

滑りやすいので、歩き易い靴でお越し下さい!

 

 

石仏公園の緑のハート、バレンタインに向け化粧直し!

緑のハート バレンタインVer.

緑のハート バレンタインVer.

古園石仏群から眺める石仏公園の眺めです。

緑のハートが鮮やかに浮かび上がっております。
冬枯れのハートがバレンタインデーに向けて、再生しましたよ!
ビビッドな緑に着色されたハート、明るくロマンチックに石仏公園を演出してくれています。

 ハートを背景に素敵な写真が撮れそうですね!

ロマンチックなハートを背景に

ロマンチックなハートを背景に

 緑のハートには、「新しい出会い」・「ユーモア」・「健康的な生活」などといった意味があるそうです。
チョコレートを渡す方ももらう方も未定の方も、目に心に美味しい緑のハートバレンタインVer.をご堪能ください。

 また、古園石仏群には愛の仏様(人々の煩悩に愛の弓矢を放つ)、「愛染明王」の御朱印も2月限定でご用意しております。

愛染明王の御朱印

愛染明王の御朱印

本当は厳しい愛の仏、愛染明王様

本当は厳しい愛の仏、愛染明王様

 

バレンタインWeek、ロマンチックな緑のハートと愛染明王様でとっておきの時間を過ごしてみませんか?

先日のできごと

先日、年配のご夫婦が石仏のチケット売り場に来られました。

観光に来られた明るい雰囲気ではなく、何か言いたげで、でも言い出しにくそうな感じで

「恥ずかしい話ですが…」

と封筒を渡されました。

その封筒には手書きの文字で

 「十数年前、料金を払わずに入場して、今日まで心残りで申し訳なく思っていました、大変申し訳ありませんでした」

というようなことがつらつらと書かれていました。

入場口ではないところから無断で入ったとのことで、長年心を痛めていたということがその文章やお二人のお話からとてもよく伝わってきました。

「ずっと心残りで、今日やっと来ることができました、大変申し訳ありませんでした」

と何度も言われ、料金を頂く側のこちらもなんだか申し訳ない気分になりました。

現在では、看板の明示により、料金や出入り口に関する誤解も減っていますが、数十年前は参道の整備も進んでおらず、いろいろと誤解があったようです。

臼杵石仏には病気治癒のお礼参りや、故人との思い出の地を再訪したい、など長い間の想いを携えて来られる方も多くいらっしゃいます。

どのような理由であるとしても、長年、臼杵石仏を心に留めておられたことは、大変嬉しく、ありがたく思います。

こちらの素敵なご夫婦のこれからが、より健やかで素晴らしいものになりますことを仏の里より願っています。

 

カエル

写真は、このお話とは直接関係ありませんが、こちらも先日、とっても寒い日に、冬眠し損ねたのか、小さな小さなアマガエルが石仏に向かってお参りをしているように見えました。

どんなお願い事をしたのでしょうか?

とってもかわいかったので、この記事とともに紹介します^^

保存作業現場公開と側面から見る石仏

枯死させた着生生物の除去

枯死させた着生生物の除去

 約900年もの間、この地の岩肌に形を留め続けている臼杵石仏。

この貴重な文化財を守り後世に伝えていくため、保存やメンテナンスが欠かせません。その重要性を多くの方にお伝えしていくため、毎年、保存作業の現場を公開しております。

 2/6(土)、古園石仏での作業現場が公開されました。

内容は「中間除去作業」といい、石仏表面に1週間紫外線を当て枯死させた着生生物を手作業で除去するという行程です。
作業は、黒く焼けた部分を丁寧に刷毛や串を使って、ミリ単位で除去していきます。

表面の除去が終わると、また1週間紫外線を照射し、深部の着生生物を枯死させ除去します。その後、再着生を遅らせるための撥水剤を散布し、本年度の作業が終了となります。

 柵の中に入り近くから作業を見ると、石仏と岩との接着面が分かり、岩肌から仏像が突き出ているようにも見えます。正面から見ると岩の前に置かれているようにも見える石仏が「岩に彫られた仏」であることが、実感できました。

柵の中から見える仏像側面

柵の中から見える仏像側面

 再び、離れて眺めると削り取られた面積の広さに目が行きます。大型機械のなかった時代、どれだけのマンパワーと歳月を要したことでしょう?

遡ること約900年、臼杵の地でこのような壮大な事業が遂行されたことに、感慨を抱かされます。

 時代が流れ、世代が交代しても、変わらぬ姿でここに在り続けてほしい「岩に彫られた・岩に咲く仏様たち」。

保存に関わるみなさまに、今回も深く感謝いたします。
ありがとうございました。

苔のお話。

苔

ここ数年、苔が流行っているのをご存知ですか?

苔は「わびさび」という日本人特有の美意識と結び付けられることも多く、苔と共にきれいに手入れされた庭や、苔でむした寺院などを観ると心が和んだりする人も多いと思います。

最近では小さな瓶に入れて、インテリアとして楽しんだり、コロナ真っ只中のストレス社会で、鮮やかな緑に癒しを求める人も多いのだとか。

お手入れがラクというのも魅力の一つのようです。

臼杵石仏にもたくさんの苔が生えています。

雨の日は参道や階段が苔で滑りやすくなったり、仏像本体に生えている苔やシダなどは、仏像を痛めてしまうので、定期的に除去する作業が行われています。

臼杵石仏での「苔」は少なからず、私たちを悩ます問題でもあるのですが。笑

いつか来られたアメリカのお客様に紫外線照射について尋ねられた時に、ひどく悲しまれたことがあります。
「苔が生えているとうことは、雨の日も風の日も長い時間ここに変わらずずっとあったという証拠なのに、なぜそれを除去してしまうのですか?」と。

その方が住んでいるアメリカの街は、一年を通して湿度が低く、苔を見ることはほとんどないそうで、参道にあるたくさんの厚くなった苔を見て感動していました。

仏像が彫られている岩が脆く弱い事、日本の大切な宝として未来に残していく作業の一環だということ…などを説明すると納得して頂けました。

ひとくくりに苔としても、人々の癒しになったり嫌がられたり…

着目点を変えるといろいろな意見や考えがありますね^^

苔

苔

苔

苔

苔

苔

苔

苔

写真は全て臼杵石仏で撮影したものです。

よく見ると一つ一つ種類が違うのがよく分かり、愛着も出てきます。笑

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