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国宝臼杵石仏公式ブログ

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初夏の石仏と臼杵焼蔵出し市

端午の節句も近づき、初夏の風情が漂ってきております。
石仏を流れる小川には、菖蒲が咲き始めましたよ。

さて、石仏観光センター2Fにて臼杵焼の蔵出し市が開催中です。
いろんな種類の器がたくさん並んでいますので、この機会にご覧になってみませんか?
【臼杵焼 蔵出し市】
期間:令和3年4月29日(木)~5月5日(水)
時間:午前10時~午後16時
場所:石仏観光センター2F

 

 

満月寺の千ちゃんの祈り~今年も蓮が美しく咲きますように!

芽と小さな葉っぱが出始めた蓮畑

芽と小さな葉っぱが出始めた蓮畑

臼杵石仏の夏の風物詩「蓮畑」の様子です。芽がぽつぽつと出ております。

また、満月寺の蓮も順調に育っています。
こちらも毎年、ご住職が精魂込めて世話をし、数種類の可憐な花を咲かれてくれます。

満月寺の蓮

満月寺の蓮

満月寺の蓮池

満月寺の蓮池

 さて、お寺のもう一人の住人、亀の「千ちゃん」。ご機嫌な様子で登場、本日のランチはレタス。一番の好物はスイカだそうですよ!
時おり、部屋に飾ってある昨年の蓮のガクを懐かしそうに眺める姿は何とも寛容で落ち着きがあります。「お寺のお亀様」ですもんね。

「今年も蓮が美しく咲きますように!鑑賞する人々のお心に安らぎを与えてくれますように!」、千ちゃんの祈りが聞こえてきそうです。

昨年の蓮のガク

昨年の蓮のガク

想像の眼で観る「金剛力士立像の阿形」

金剛力士立像

金剛力士立像

古園石仏入り口に立つ、2体の金剛力士立像。
古園石仏群を護る、頼もしいガードマンの役割を果たす仏様です。

 阿吽(あうん)の呼吸、と称されるように、2対の像がペアとなっています。

 姿をよく留めている右の吽形に対し、左の阿形は欠損が激しく全体像がなかなか把握できません。
しかし、阿形の下にある4つの岩をじっくり見るうちに、本来の姿を思い描くことができるかもしれません。
これらの岩は、阿形の崩落した一部です。
左の2つが頭部と腹部、向かって右の岩が腰から下と足の部分でしょうか?

頭部分の岩

頭部分の岩

 頭部分の中心に空いた丸い穴を鼻の跡と見ると、斜め右上にある窪みが眼の跡?
更に斜め上にあるとがった部分は、角の跡の様にも見えます。どうでしょう?吽形によく似た勇ましい表情が浮かんできましたか?

見る人によって、別の見方もできると思います。

想像の余地が多い分、オリジナルな鑑賞ができるのも楽しいものですね。

日吉神社の鳥居vs日本・世界の出来事

鳥居

鳥居

鳥居

こんにちは!4月も後半、澄んだ青空がとっても気持ちいい臼杵市です。

今日は石仏内にある、日吉神社の入口の鳥居についてご紹介します。

写真で確認できるかな?と思うのですが、この鳥居には「天明五年」という文字が刻まれています。

天明とはいつごろなのか調べてみると、西暦で1781年~1789年とのこと。

日本の元号では、安永→天明→寛政と続き、この時代の天皇は光格天皇、江戸幕府将軍は徳川家治、徳川家斉でした。

天明5年は西暦では1785年、今からなんと235年も前!

この付近の出来事を調べてみましたよ!

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1774年 杉田玄白 解体新書を刊行
1776年 アメリカ独立宣
1781年 天王星が発見される
1783年 イギリスがアメリカ合衆国の独立を承認
 〃    浅間山大噴火
1785年 天明5年 日吉神社に書かれた年号★
1787年 松平定信 寛政の改革
1789年 ジョージワシントンがアメリカの初代大統領に就任
 〃     フランス革命

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アメリカがイギリスから独立し、ワシントンが初代大統領に就任した頃、日本では、三大改革の一つと呼ばれる「寛政の改革」が行われ、この臼杵の深田の里では、写真の鳥居が現在の場所に設置されました。

235年前の臼杵は、稲葉一族が臼杵を統治ししていた頃で、臼杵城跡を中心に、迷路のように曲がりくねった今の臼杵の街並みの大部分は、この稲葉の時代に形成されたそうです。

歴史の授業で習ったような出来事と臼杵を比べてみると、また見方が変わっておもしろいですね!

厳しくも優しいお不動さん

不動明王というと、憤怒の形相をたたえた厳めしい姿が有名ですね。

大日如来の化身とされ、人の心にまとわりつく迷いや強い煩悩を追放し、悟りへ導くまでは動かない、という強い意志がこの恐ろしい姿に表されていると言われています。

 優しい表情をした仏様が多い中、何となく目に付き易い仏様。昔から「お不動さん」の名で親しまれています。

時には厳しさも必要、いや、それこそが本当の慈悲の心かもしれませんね。

 臼杵石仏にも3体いらっしゃるお不動さん。

まず、ホキ石仏第2群第1龕の向かって右。特徴がよく留まり、判り易い立像です。

ホキ石仏第2群第2龕の不動明王

ホキ石仏第2群第2龕の不動明王

次に、古薗石仏群の向かって左から2番目。こちらは臼杵市内で最も古い不動明王です。

古園石仏群の不動明王

古園石仏群の不動明王

最後に、「見えない石仏」の一つですが、ホキ石仏第2群第1龕の向かって左端(剥落のため、現在は収蔵庫に保管)。どんな姿で立っていたのでしょうか?

頬樹石仏第2群第1龕の見えない不動明王

頬樹石仏第2群第1龕の見えない不動明王

その隣にはやはり見えない石仏である「広目天」のむっちりした足先があります(台座の上)。この場所は、特にもろい状態だったことが伺えます。

 みなさま、Myお不動さんを決めて、時には厳しい一言を受けてみませんか?

 

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