「臼杵八ヶ所霊場巡り」第4回 日蓮宗竹林山 法音寺
本日は「臼杵八ケ所霊場巡り」シリーズ第4回目、「4番札所・法音寺」をご案内します。
八町大路から二王座歴史へ続く細い道、「法音小路」を通り抜けると、法音寺が現れます。建立は1602年。第3代臼杵城主 稲葉一通公が正室を迎えるために、菩提寺として建立されました。この姫君、母親は細川ガラシャ(明智光秀の娘)、という名門の出身。
山門の左横にある祈祷の為のお堂、「三幸堂」は、臼杵の誇る彫刻家日名子実三氏の設計による大変貴重なものです。堂内に祀られている鬼子母神の頭には、千人の清らかな女性の生髪が埋められているそうです。この守護神は、古くから宗派を超えて、病気の治癒や安産祈願を願い信仰されています。
ご本堂は、自由にお参りができる様に、出入口を開放してくれています。
整然とした佇まいに、すべてに手入れが行き届いているイメージを抱きました。
コロナ対策として、ご朱印代300円をお賽銭入れに入れ、前もって書かれたものを頂いて帰りました。
さらしのマスク生地と型紙・作り方がセットにされたものを「ご自由にお取りください」と、置かれていました。
早速作ってみました。ゴムの部分も残りのさらしで作りました。作り方が分かり易く書かれており、簡単に立体マスクを作ることができました!
初夏の色めく石仏
昨日の雨も上がり、蒸し暑さと一段と深くなった緑に圧倒されそうな石仏の日曜日。
こんな日に愉しみたいのが岩肌の色です。
今日は、最初に出会うホキ石仏第2群から、一色も二色も濃く映りました。阿弥陀如来像のあたりも赤々と見えます。
色と言えば、ホキ石仏第1群の地蔵十王像が有名です。地蔵菩薩本体はさることながら、背景にある7つの円も、普段より存在感が増しているようです。各円には模様が描かれており、頭上には梵字、他の6つには地蔵菩薩が入っています。今日は、頭上の円の中に黒い部分(梵字)が見えました。
古園石仏群では、大日如来像の周囲が褐色に見えます。
そして、梵字が浮かび上がる場所といえば、向かって左端付近の勢至菩薩坐像。
今日も見えました、「バン」という梵字が。
さて、参道にも赤い小さな実が見え隠れ。野いちご?と思ったら、蛇いちごでした。
色付く仏様を見ていると、移ろいゆく季節の中の色や形にも敏感になってくるようです。初夏のあふれる生命力、私たちの心身をリフレッシュしてくれるものですね!
第13期生 臼杵っこガイド誕生
新緑の石仏で、「臼杵っこガイド」の卒業試験が行われました。
<臼杵っこガイドとは>
臼杵市教育委員会では毎年、臼杵の歴史に関する検定「臼杵っこ検定」を実施しています。上級合格者のうち希望者は、臼杵石仏についての講習を受けることができます。この講習で認定されると、臼杵っこガイドとして臼杵石仏で案内することができます。
本日、試験に挑んだのは、臼杵市内の小学生6名。
4回の石仏での講習を経ての卒業試験です。
1人ずつ、4群の中から一か所を選び、審査する先生方の前で説明を行いました。ガイド資料は、自分で作成したオリジナルなもの。
臼杵石仏の説明のポイントは、「いつ・誰が・何のために」という3大謎を客観的に解説することにあります。
文献が残されていないため、美術史的・考古学的・歴史的観点から、推測されることを紹介していく、という方法です。
ともすれば、一様になりがちな説明を「自分なりに捉えた視点」を織り込むことで、聴く者の興味を惹き、説得力のあるものにすることが、ガイドの手腕です。
さて、本日の受験生たちも、独自の感性と3大謎を上手に結び付けて、オリジナルな解説を行ってくれました。
また、鑑賞のポイントとして、大日如来像の顔の造形美に触れる際、彫り方にまで言及することで、美術的評価の高い理由が自然と理解されるような工夫もあり、レベルの高いものとなりました。
結果は、6名全員合格!おめでとうございます!
今後の活躍に期待しております。
「臼杵八ヶ所霊場巡り 」第3回 臨済宗妙心寺派 正覚山 多福寺
引き続き、本日は「臼杵八ケ所霊場巡り」シリーズ第3回目、「3番札所・多福寺」をご案内します。
お寺は、駐車場から階段を少し上がった場所にあります。
当山は、1601年に臼杵藩主稲葉典通公が建てた禅寺です。
最初、二王座の切通に在ったのですが、1631年、現在の地に在った奥方旧宅を改築し本堂としました。
納経して戴く境内西側の観音堂には、聖観世音菩薩が安置されております。
御朱印を頂きました。
一筆一筆に、心が込められた字を眺めるのも楽しいひと時です。
「臼杵八カ所霊場巡り」第2回 臨済宗妙心寺派 慈雲山 福聚寺
「臼杵八ケ所霊場巡り」シリーズ第2回目、「2番札所・福聚寺」をご案内します。
福聚寺は、享禄4年(1531)大友家家臣疋田備前守入道によって建立されました。
元々は、疋田氏の館跡であったことから、高台の地形を利用して建てられた見晴らしのよいお寺です。
大友宗麟の臼杵城築城より少し前、当時の臼杵の町は、どのような景観だったのでしょう?そんな想いが湧いてきます。
お庭は綺麗にに掃き清められ、砂目も描かれておりました。
御朱印を書いていただきました。「大悲殿」とは、観世音菩薩がいらっしゃる場所、という意味だそうです。
観世音菩薩様のご慈悲を携えた納経帳、また一つ貴重なものになりました。