二つの名前を持つ仏様
「阿弥陀如来」様は、極楽浄土におられる仏様とされています。
臼杵石仏でも、西方極楽浄土を表すとされるホキ石仏第2群第1龕に大きな阿弥陀如来様がおられます。
ところで、古園石仏群には、密教でいう五つの知恵を五体の如来様に当てはめたとされる「五智如来」が配置されております。大日如来像を中心に、阿閦如来・宝生如来・阿弥陀如来・不空成就如来のことです。
しかし、看板を見ると「阿弥陀如来」が見当たりません。
代わりに「(伝)無量寿如来」と記された仏様が一体があります。
*「伝」とは言い伝えられている、という意味です。
実はこの「無量寿如来」の別名が「阿弥陀如来」である、というのです。
これはどういうことなのでしょうか?
そもそも、「阿弥陀如来様」とは、サンスクリット語の「アミターバ」・「アミターユス」と呼ばれる仏様のことです。この発音を漢字に当てはめたものが「阿弥陀」です。
「アミターバ」・「アミターユス」は、「無限の光明」・「無限の命」を意味します。
そこで、この意味を漢字で表したものが「無量寿如来」となるわけです。
カタカナが定着している現在では、こうした音と意味、両方から漢字で表した2つの名前を持つ外来語があまり見当たらないようです。
2つの名前を持つ仏様、知ってみると納得するものの、何だか不思議な感覚がするものです。
「疫病退散線香」終了しました!
8月1日より設置しておりました疫病退散線香ですが、8月18日をもって終了いたしました。
コロナウイルスの終息を願い、薬師如来像の前で線香を焚いてお祈りしていただくという企画に多くの方に参加して頂き、大変嬉しく感じております。有難うございました。
なお、御記帳は祈願法要にて奉納致します。
まだまだ予断を許さない状況ですが、事態の終息と皆様の心の平穏を願っております。
臼杵っこガイドが真夏の石仏をご案内しました
私はどこでしょう?~台座に乗った足だけの広目天様
臼杵石仏には61体の石仏がありますが、身体のほとんどを失っている「見えない石仏」も数体あります。
今回は、その中の一つ「広目天」をご紹介します。
場所は、ホキ石仏第2群第1龕。
ヒントは足。台座にちょこんと乗った足だけ残っています。
見えましたか?勢至菩薩側(向かって左)の端っこです。
むっちりした指も彫られています。
広目天は、仏を守る神(四天王)の一つ。特殊な力を持った眼であらゆるものを見通す、という意味で「広目天」と名付けられました。
千里眼で仏様や人々を敵から守る見張り役というとこでしょうか。
特徴は、鋭い眼光に、手に持った筆と巻物、存在感ある足。筆は報告書を書くため、足は邪鬼を踏みつける力強さを表すものです。
今は亡き姿、想像できたでしょうか?
姿はなくとも、極楽浄土を表すホキ石仏第2群に阿弥陀如来・2つの菩薩の守護神として配置されていること等から、その価値が認められ国宝のメンバー入りを果たしました。
みなさま、見えない広目天様を見に来てみませんか?
古園からグリーンハートを眺めて
緑のハートには「新しい出会い」「面白さ」
「健康的な生活」の意味があるそうです。
是非、カップル・ご夫婦・ご家族・お友達と、もちろんお一人様でも、
大日如来様を背後にグリーンハートを眺めに来てくださいね♥