古園石仏群、ただ今お肌のお手入れ中

紫外線照射の様子
石仏の保存作業は、乾燥した冬場に集中して行われます。
岩肌に無害な紫外線を照射し、苔などの付着物を枯らし手作業で除去する、というメンテナンスです。
今月は古園石仏群(向かって左側の石仏)で照射が実施されています。
青いパネルから出ているのが紫外線。表面の苔によく当たる様に接近して配置されています。正面から眺めると、今回は照射面の少ない阿閦如来さまが目立ちます。よく見ると苔があまり生えていません。
「物事に動じない揺るぎない意思」を授ける、とされる阿閦如来さま。真剣な表情で、照射中の仲間にもそのお心を説いているのでしょうか?
「付着物がこんがりと焼けたらきれいに払われるから、しばしじっと待たれよ。」と。
寒さを乗り切ろう!日曜日の仏の里より

ホキ2群前の梅の木、蕾が膨らんできました
寒波が押し寄せてきた今週末。
石仏もお昼前になっても、5℃ほどでした。
風もヒューヒュー吹く中、梅の木の間を短距離走しているのは、メジロの一行。
本日は、風も強いことから石仏群のシャッターは終日降ろすことになりました。観覧の際は、案内表示に従って戸を開けてお入り下さい。

案内板に沿って各群にお入りください

戸口を開けてお入りください
仏様の前には「鈴(りん)」を置いておりますが、シャッターで外と隔てられた空間で鳴らすと、長く強く響き渡るように感じます。壁に届いた音がまた反射し、参拝する者の耳と心に入ってくるような。お堂の中で鳴らすように。
さて、先日お伝えしたように本日は臼杵のオーガニック朝市「ひゃくすた」が開催されました。焼き芋や生姜のドリンクなど、体が温まりそうなブースが並びます。
めずらしいお芋さんたちのコンテナを見て回るのも楽しいものです。新しい野菜との出会いも、「ひゃくすた」の醍醐味の一つ。選んだお芋を自分流に蒸したり焼いたり・・・、ゆっくりとした豊かな時間が過ごせそうです。

めずらしいお芋さんたち
みなさま、栄養と適度に運動で免疫力を高め、この寒波を乗り切りましょう。
鐘撞き堂の前をビタミンカラーに彩る菜の花も、一色濃くなりました。

鐘撞き堂の前に咲く菜の花
プロ野球独立リーグ九州アジアリーグ 大分Bリングスの必勝を願って

冬晴れの陽が注ぐ朝の古園石仏群で、プロ野球チームの必勝祈願が行われました。
祈願に訪れたのは、「プロ野球独立リーグ九州アジアリーグ 大分Bリングス」のみなさま。
僧侶と共に、般若心経を読み上げ、チーム一丸となって必勝と健康を願うとなりました。

みなさまのご活躍を仏の里より願っております!
1月最後の朝陽~九品の弥陀から見上げて

1月最後の朝陽
1月も今日で終わり。
冷たい空気の中、参道には燦々と朝陽が降り注いできます。

朝陽の降り注ぐ参道
ホキ2群第2龕「九品の弥陀」には、9体の阿弥陀如来像が並んでいます。
中央に座る最も大きな阿弥陀様の額には、1年に2回朝陽が当たりお顔が明るく照らされます。春分の日と秋分の日、太陽が真東から上がり真西に沈むことから、この世とあの世が最も近づくとされる日です。
「9品の弥陀」は、人が亡くなった時に極楽浄土へ導いてくれるお迎えの仏様です。
なぜ9体並んでいるのか?というと、人はその生き様によって9つに分類され、それぞれに担当の仏様がいる、とされるからです。

九品の弥陀、中央の阿弥陀如来坐像の額に朝陽が当たる
まだ春のお彼岸までは1か月ちょっとありますが、九体の阿弥陀様の間を通っていると、小高い木々の間から太陽が眩しく昇っていく様子が、見えました。
鯉、冬眠中

タイトルを見て、「鯉が冬眠?」と思う方も多いのではないでしょうか。
冬以外はとても活発に動き、人が通ると近くに寄ってきていた石仏の鯉たちも、寒くなるとみんなで橋の下などにかたまって、じっと動かなくなります。
気温が低くなり、水温が自分の体と同じ、またはそれ以下(8℃くらい)になると、体の機能を止めて、餌などを食べなくなります。
こういう種類を「冷血動物」と呼ぶそうです。
臼杵石仏では、12月~3月末の約4か月間は餌をあげません。
冬はエネルギーを使わないように、暖かいうちにたくさん食べて体に蓄えておくんですね!
「ここの鯉は元気がないなぁ」
とおっしゃる方を時々見かけますが、ただ今、鯉は冬眠中ですので、暖かく見守って下さい^^
他の哺乳類のような、土の中で冬を越す「冬眠」とは少し違いますが、冬ならではの、じっとしている鯉たち、是非見にいらしてくださいね。