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国宝臼杵石仏公式ブログ

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阿弥陀如来に文字?

ホキ2群第1龕阿弥陀如来坐像

ホキ2群第1龕阿弥陀如来坐像

 先日、ホキ石仏第2群第1龕で保存作業現場が公開されました。
今回は、2回目の紫外線照射によって枯らした着生物を取り除く「本除去」という作業を見ていただきました。

 黒い部分を刷毛で少しづつ払っている様子がこの作業です。

数分間じっと見ていると、黒い焦げた部分の色が僅かながら薄くなっていくのが、分かるような、そんな実に細かい作業でした。

黒い部分が少しずつ薄くなっていきます

黒い部分が少しずつ薄くなっていきます

 さて、柵の中から間近で観察することで、普段は見えない細かい模様も見えてくるものです。

阿弥陀如来さまの向かって右胸辺りに文字が刻まれているのですが、見えますか?
青く囲んだ部分です。

江戸時代に修復作業に関わった人物が痕跡を残したのではないか、とされています。
3行確認でき、六十六という字が確認できます。

どんな意味を込められているのでしょうね?

六十六」と書かれている

「六十六」と書かれている

 

苔を取り払うのですら、これほど慎重さを要する現在、文字を刻むなんて考えられない発想です。

 

しかし、保存作業の場でこの事実が着目されるということがまた面白いものです。

みなさま、機会がありましたら阿弥陀様に隠された六十六、ご覧になってみませんか?

大分B-リングスの必勝祈願が執り行われました

古園石仏で必勝祈願

古園石仏で必勝祈願

 九州アジアリーグに所属する、大分県初のプロ野球団「大分B-リングス」の必勝祈願が古園石仏で執り行われました。

 チームは本日、市内「フジジンの杜スタジアム」にてキャンプイン(25日まで)。

今シーズンの必勝とチームの安全を願っての法要となりました。

臼杵市の見星寺のご住職と共に、選手・関係者のみなさまも般若心経を読経されました。ほっとさんも登場し、祈願しましたよ!

ご住職の、「運と徳」に関する有り難いお話いただき、心強い祈願となりました。

 3月から開幕する今シーズンの健闘とご活躍を仏の里から願っております。

背中を伸ばして視界を広く~深田のアオ杉

 寒波が居座る今週、参道から公園へと足を延ばしても背中は縮こまったまま、なかなか温かくはなりません。

 さて、そんな中で眺める深田のアオ杉。
満月寺の前の道を少し進んだところに立っています。

大木なだけに、近付くほど下から上まで見るのは難しくなります。寒さの中ではますます視界も狭くなったり。
近づいてゆっくりじっくり見ると、いつもより細かい部分がよく見えるものです。太い幹、大きく伸びた枝、艶やかな樹皮。古い大木の風合いが間近に感じられます。

 そうはいっても、やはり全体像も見ようと後ろ歩きで離れて行ってみました。5メートルほど後ずさったところで、やっとてっぺんが見えてきました。

 雄々しい枝葉の合い間からやっと見える空の青さ。樹齢600年の標高22m、周囲5.2m、市指定の天然記念物というこの大木の迫力に改めて気付かされるものです。
視界を広く大きく持つことで、物事の全体像を見ようと心がけることも必要、そんなことを考えさせられる冬のアオ杉でした。

寒い日だけの、館内磨崖仏

 寒波の真っ最中ですが、石仏は通常営業しております。

 さて、仏体表面の凍結防止のため、シャッターを降ろして状態で温度管理を行っております。

本日は、終日シャッターの降りた状態での観覧となります。

 シャッター内は、静かで落ち付いた雰囲気が漂います。風の音や鳥の声といった自然の気配がなりを潜め、石仏と観る者だけの空間。

 太陽光が入らないせいか、背中の部分や側面がよく見えいつもより立体的に感じられます。

 まるで、美術館の中で石仏と向かい合っているようです。
みなさま、寒い日だけの自然の岩の中にありながらの館内磨崖仏、機会がありましたら体験してみませんか?

紫外線照射部分から考える頭の復位の意味

紫外線は仏体下に当てられる

紫外線は仏体下に当てられる

今週、ホキ石仏第2群第1龕で紫外線照射が始まりました。

11月から行っていた古園石仏群(向かって右側)の一連のクリーニング作業も年内に無事終わり、今回は本年度第2弾となります。

 2週間ほど照射し表層部の着生生物を枯らし、刷毛などできれいに取り払います(中間除去作業)。その後、再度照射を行いもう少し深い部分を枯らし、除去していきます(本除去)。

 画像をご覧いただくと、紫外線は仏体の下半身に当てられていることが分かると思います。
水分は上から下へ流れるため、湿気も下にいくほど溜まり易く、苔も多くなるためです。

 古園石仏群の大日如来像の頭も地面に落下していたままの状態が続いていたら、同じ様に着生生物による損傷が進んでいたことでしょう。

 高い位置に上げて劣化を防いだ、という点でも頭の復位は意義深い出来事だったと実感されられます。

下方に置かれたままでは劣化が進んだことでしょう

下方に置かれたままでは劣化が進んだことでしょう

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