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国宝臼杵石仏公式ブログ

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新緑の季節も本番

 GWを前に、気持ちの良い新緑の季節が訪れております。

 参道を歩くと、きらきらと揺れる葉に呼応するように鶯のさえずりが聞こえてきます。

 仏様の表情は、見る者の心の状態によって変わるといいますが、この時期は「柔和さ」が強く感じられる気がします。
溢れる生命力を暖かく見護っているのだろうな、と思うからでしょうか?

 穏やかさでは、トップクラスの山王山の釈迦如来様、目を細めて微笑んでいるようです。

蓮の準備と最後の桜

蓮畑に水が入りました

蓮畑に水が入りました

 先日、蓮畑の「田起こし」が行われました。
「田起こし」とは、畑に水を入れ肥料をやり、耕運機で耕す作業です。土の中のこぼれ種に傷を入れて、発芽を促進するために行われます。

 蓮畑は年間を通して、地元深田地区のみなさまによって管理されています。

花の時期が終わった後の作業です。
・10月頃、水を抜く。
・1ヶ月後、枯れた花を片付ける。
・春になると、水入れ・肥料を蒔き土を耕す(「田起こし」今回の作業)。

 水が入ると、今年も蓮畑に生命力が宿ったように感じられます。
畑の入口に立つ「田の神様」もなんだか嬉しそう。

田の神様

田の神様

 さて、公園を見ると「枝垂れ桜」が枝を盛大に広げ気持ちよさそうに咲いていました。この春、最後の桜です。

最後の桜

最後の桜

 

Happy Birthday, お釈迦様

ホキ石仏第1群第1龕の伝釈迦如来様

ホキ石仏第1群第1龕の伝釈迦如来様

 4/8はお釈迦様のお誕生日です。

 花々が美しく咲く時期であり、各地のお寺では「花まつり」という仏事でお祝いをします。

 臼杵石仏では、桜が終わり芝桜が咲いてきました。
また、参道の岩肌を美しく彩る「シャガ」の花は、今が見頃。ほの暗い岩肌に伸びる薄紫の花は、控え目ながら心惹かれるものです。

シャガの花

シャガの花

 

シャガと釈迦、何だか似つかわしいですね。
さて、新緑も美しい参道。仏様も花や木の自然の息吹を浴びていることでしょう。
臼杵石仏には数体のお釈迦様がいらっしゃいます。まず、山王山のお釈迦様。青紅葉をご覧になっているのかな?

山王山石仏の中尊、伝釈迦如来様

山王山石仏の中尊、伝釈迦如来様

ホキ石仏第1群にも3体。お隣の仏様の存在感が大きく、普段はあまり注目されないかもしれません。

 1龕のお経を唱えているようなお釈迦様。私たちの心の苦しみを真摯に聴いてくれているようです。

ホキ石仏第1群1第1龕中尊の伝釈迦如来様

ホキ石仏第1群1第1龕中尊の伝釈迦如来様

2龕の整った小顔のお釈迦様。お隣の阿弥陀様に負けず、イケメンです。

第2龕の整った小顔の伝釈迦如来様

第2龕の向かって右、整った小顔の伝釈迦如来様

3龕のお目々ぱっちりお釈迦様。お隣の大日如来様と同様に仏の力に満ち溢れているようです。

第3龕のお目々ぱっちり、仏の力に溢れた伝釈迦如来様

第3龕のお目々ぱっちり、仏の力に溢れた伝釈迦如来様

 控え目ながら味わい深い、シャガの花のようなお釈迦様。

 みなさま、この機会に仏様の中でも 唯一実在の人物をモデルにした、という「お釈迦様」巡りをしてみませんか?

 

*今回ご紹介してお釈迦様はいずれも「伝釈迦如来」です。
「伝」とは、「言い伝えによると・推定」、という意味です。種類を特定する部分が欠損しており、判別が難しいためこのような名称となっております。

桜満開の報恩法要

満開の桜の下、供養巡拝する僧侶のみなさま

 お伝えしておりました「報恩法要」が執り行われました。
出発地である満月寺周辺も、桜が満開。

春爛漫の石仏公園や参道を歩きながらの法要となりました。

 臼杵石仏の歴史に関わる多くの先人の為の、素晴らしい供養になったことと思います。
各群の石仏も、巡る行列を嬉しそうに迎えたことでしょう。

 さて、本年度ももうすぐ終わりです。お忙しくお過ごしの方も、ほっと一息入れに、うららかな春の臼杵石仏を散策してみませんか?

満月寺にて

満月寺にて

石仏入口の桜も満開

石仏入口の桜も満開

報恩法要が近付いてきました~仏師の痕跡を辿りながら巡拝

石仏造営に深い関わりのある満月寺周辺

石仏造営に深い関わりのある満月寺周辺

先日お伝えしましたように、下記日程で報恩法要を執り行います。

日時:令和5年3月29日(水)、午前11時~
場所:満月寺出発(各群巡拝)
問合せ:臼杵市観光協会 ℡0972-64-7130

 「報恩法要」とは、その名の通り、先人や仏様へのたくさんの御恩に報いるための仏事です。石仏造営に尽力した人々の偉業を忍び、また仏そのものへの感謝の意を捧げることが目的です。
自己ではなく他者への祈り。

 場所も1ヶ所で行うのではなく、石仏の中を行脚しながら進めてまいります。
満月寺を出発し、石仏各群を巡拝し最後に満月寺へ帰着。

 出発・到達(法要を執り行う場所)地点である満月寺周辺は、石仏造営に関わりの深い場所です。

発掘調査により、写真のA一帯は仏師たちの住居跡、B一帯は工房跡であったと推測されております。

都から来たとされる仏師たち。どんな想いで遠く臼杵の地に赴き、仏を掘ったのでしょうか?

この場所に立つと、彼らが惜しみなく提供した多大な労力と高い技術力が時を超えて伝わってくるかもしれません。

 平安の仏師の魂が込められた仏を巡拝する年に一度の歩く法要。

 みなさま、春爛漫の臼杵石仏を臼杵市仏教会の僧侶のみなさまと巡拝してみませんか?

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