台座時代の大日如来様は伏し目ですら気持ちが通じ易かった?
長年の間、「石仏の顔」として親しまれてきた落下した大日如来像の頭。
台座に安置されていた姿が印象的で、石仏を訪れた多くの人々の記憶に今なおとどまっているようです。
昔は覆い屋も簡易であったため、もっと近くに感じられた、という声も多く聞かれます。
当時の写真を眺めていると、確かに人との距離は近かったのだろう、と思います。
一方で、視線を合わせることは難しかったのでは?という思いが湧いてきます。
現在では、少し腰をかがめて下から眺めることで、大日如来様と視線を合わせることができます。正面に立っただけでは目はなかなか合いません。それだけに、下からお顔を見ると何とも心が近付いたような気持ちになるものです。
しかし、頭が落下していた時代にはまた別の「身近さ」が漂っていたのでしょうね。
さわやかな秋晴れですね^^
ここ数日さわやかな秋晴れが広がって、ピクニックが気持ちい季節になりましたね。
全国旅行支援のおかげもあってか、遠方からの観光バスも増えて、毎日にぎわっている臼杵石仏です。
日曜日の今日は、子ども連れ、ワンちゃん連れで石仏公園にシートを敷いてゆっくりされているご家族が数組いらっしゃいました。
太陽の下で、のんびり家族で過ごすのもいいですね!
見ているこちらもほっこりします^^
のんびりピクニックにお散歩に、ぜひ臼杵石仏へお越しくださいね!
「修復前」という時代に想いを馳せ

大切に作られたスクラップブック
先日、大分市内の方から「お役に立てたら」と、古い写真をいただきました。
丁寧に写真を張り付けたスクラップブック。毛筆で書かれた表紙や見出しに、作成された方の熱い想いが感じられます。
写真は修復前のもので、山王山や簡易の柵で囲まれた古園石仏など珍しいものもありました。
石仏の修復の山場は古園石仏群にあるとされますね。頭を繋げる作業は度々話題にのぼります。
しかし、この写真集を眺めていると、他の群でも見た目をガラッと変える修復がされたことが分かります。

上半身が抜け落ちた山王山石仏の伝薬師如来像
例えば山王山石仏の向かって右:伝薬師如来坐像です。
写真では(向かって)右半身が鋭く斜めに抜け落ちています。
今では両腕が揃っているので、落ちた岩はほぼ集められたのでしょうね。指以外は。

現在の山王山の伝薬師如来像
片腕のない仏像というのも迫力があるものです。
今よりパーツの少ない石仏が並んでいた当時、印象も随分異なるものだったようで、「以前とは別の所へ来たようだ」という感想も聞かれます。
どちらがいいとも言えませんが、修復前・後という二つの時代の石仏を巡った、ということに価値があるように思えます。
当時の写真を眺めることで、疑似体験にも近い感覚が得られそうです。貴重な資料をありがとうございました。
ついに!アサギマダラの飛来を確認!
地区のみなさんと、まだかなまだかなと首をながーくして待っていたアサギマダラですが、今年もちゃんと来てくれました!
過去数年の統計では、臼杵石仏に飛来するのは毎年10/20頃。
大分県内の各所でアサギマダラが確認されたというニュースを見る度に、今年は臼杵石仏は素通りされてしまったかな?と寂しく思っていました。
すると今日のお昼頃。
ボランティアで草刈りをしてくれていたNさんからの一本の電話。
「アサギマダラきちょんで!」
「やったー!見に行きます!!」
カメラ片手に行ってみると、ひらひらと優雅にフジバカマの周りを飛んでいるアサギマダラを発見。
アサギマダラは飛んでいましたが、一報をくれた草刈りをしているはずのNさんの姿が見当たりません。
するとNさん、数分後に現れて
「アサギマダラが草刈り機の音がすかんみたいやけん、ちょっと後からにしようと思ってな」と。
アサギマダラを見に来るお客さんが歩き易いようにと周辺の草刈りをしてくれていたNさん。
飛んできたアサギマダラの為に、草刈りを中断していたそうです。
どこまでも親切で、いろいろなところへの気配り、本当にありがとうございます!
先日の記事でも紹介しましたが、今年は臼杵市内の方から白いフジバカマを寄付していただいていました。
淡い紫色の間に真っ白のフジバカマがきれいに映えています。
頂いた白いフジバカマにもアサギマダラがとまっていて、こちらも嬉しくなりました。
タイミングもあると思いますが、まだ数日は見られると思います。
今週はお天気も良さそうなので、是非臼杵石仏へお越し下さい!
アサギマダラたちよ、白いフジバカマも咲いてるよ!

白いフジバカマ
毎年10月になると県内各地で飛来が報告される「アサギマダラ」。
温かい地域へと移動する途中に、フジバカマの花の咲く場所に立寄る不思議な蝶々です。
臼杵石仏では訪れるお客様に愉しんでもらえるよう、地域の方々が参道沿いの小川周辺にこの花を植えてくれています。
今年は、臼杵市内の方から白いフジバカマを寄付していただいました。紫の花の合い間に存在感を持って咲いています。アサギマダラに教えてあげたいものです。
アサギマダラではない蝶々が蜜を吸う姿が毎日のように見られます。オレンジ色の蝶々で、形はよく似ているのですが。
きっと他の蝶にとっても魅惑的な花なのでしょうね!