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国宝臼杵石仏公式ブログ

記事アーカイブ:

大日如来像のおとなり

大日如来の左隣、伝阿閦如来坐像

大日如来の左隣、伝阿閦如来坐像

昨夜から振り続いた雨に、梵字が浮き出ていないか?と期待しておりましたが、残念ながらはっきり見えませんでした。

 古園石仏群に立つとどうしても目に入るのは、「大日如来像」。梵字を見ようと、端っこに立っておりましたが、やはり真ん中に移動して手を合わせてしまいます。

目線を変えて、その両脇の仏様を眺めてみました。実は、左右に2体ずついらっしゃるのも仏の世界で最高位にある如来様。

本日ご紹介するのは、大日如来像の左隣の「伝阿閦(あしゅく)如来坐像」。

密教における大日如来の5つの知慧を表す「五智如来」の一尊で、薬師如来と同等とされているそうです。そのため、病気治癒などの御利益があるとされる、何とも今のご時世に有り難い仏様。そんなことから、注目してみました。

古園石仏の看板

古園石仏の看板

 また、平成3年撮影のパネルを見ると、大日如来像の落下した頭の横に、やはり落下した如来様の頭が並んでいます。

 いつも注目される大日如来像の隣でひっそりと、しかし同じ目線で手を合わせる人々を見守り続ける如来様。
視界を広げてみると、また一つ深い古園石仏が味わえるものです。

平成3年撮影のパネル

平成3年撮影のパネル

 

蓮の芽&蛍登場!夏が近づいてきました

4月に蓮畑に水を入れ、土を掻いたのですが、早くも芽が出てきました。

 かわいい葉っぱも浮かんでいます。
今年は蓮まつりが中止になりましたが、蓮は順調に育っていますよ!

蓮の芽

蓮の芽

田の神様

田の神様

深田の里の、もう一つの夏の便りといえば蛍です。

川辺に舞う姿は、数百年前から変わらぬ景色なのでしょう。
今年も満月寺の前の川に30匹ほど飛んでいる姿が確認されています。

 8時頃がよく見られますよ。
 暗いので、お気を付けてご覧くださいね。

満月寺前の川

満月寺前の川

「臼杵八ヶ所霊場巡り」第4回 日蓮宗竹林山 法音寺

本日は「臼杵八ケ所霊場巡り」シリーズ第4回目、「4番札所・法音寺」をご案内します。

 八町大路から二王座歴史へ続く細い道、「法音小路」を通り抜けると、法音寺が現れます。建立は1602年。第3代臼杵城主 稲葉一通公が正室を迎えるために、菩提寺として建立されました。この姫君、母親は細川ガラシャ(明智光秀の娘)、という名門の出身。

山門の左横にある祈祷の為のお堂、「三幸堂」は、臼杵の誇る彫刻家日名子実三氏の設計による大変貴重なものです。堂内に祀られている鬼子母神の頭には、千人の清らかな女性の生髪が埋められているそうです。この守護神は、古くから宗派を超えて、病気の治癒や安産祈願を願い信仰されています。

ご本堂は、自由にお参りができる様に、出入口を開放してくれています。
整然とした佇まいに、すべてに手入れが行き届いているイメージを抱きました。

開放されたご本堂

開放されたご本堂

コロナ対策として、ご朱印代300円をお賽銭入れに入れ、前もって書かれたものを頂いて帰りました。

御朱印

御朱印

さらしのマスク生地と型紙・作り方がセットにされたものを「ご自由にお取りください」と、置かれていました。

早速作ってみました。ゴムの部分も残りのさらしで作りました。作り方が分かり易く書かれており、簡単に立体マスクを作ることができました!

完成したマスク

完成したマスク

初夏の色めく石仏

地蔵菩薩、頭上の円の梵字

地蔵菩薩、頭上の円の梵字

昨日の雨も上がり、蒸し暑さと一段と深くなった緑に圧倒されそうな石仏の日曜日。
こんな日に愉しみたいのが岩肌の色です。

今日は、最初に出会うホキ石仏第2群から、一色も二色も濃く映りました。阿弥陀如来像のあたりも赤々と見えます。

色と言えば、ホキ石仏第1群の地蔵十王像が有名です。地蔵菩薩本体はさることながら、背景にある7つの円も、普段より存在感が増しているようです。各円には模様が描かれており、頭上には梵字、他の6つには地蔵菩薩が入っています。今日は、頭上の円の中に黒い部分(梵字)が見えました。

古園石仏群では、大日如来像の周囲が褐色に見えます。
そして、梵字が浮かび上がる場所といえば、向かって左端付近の勢至菩薩坐像。
今日も見えました、「バン」という梵字が。

「バン」という梵字

「バン」という梵字

勢至菩薩坐像の梵字

勢至菩薩坐像の梵字

さて、参道にも赤い小さな実が見え隠れ。野いちご?と思ったら、蛇いちごでした。

色付く仏様を見ていると、移ろいゆく季節の中の色や形にも敏感になってくるようです。初夏のあふれる生命力、私たちの心身をリフレッシュしてくれるものですね!

参道の蛇いちご

参道の蛇いちご

第13期生 臼杵っこガイド誕生

臼杵っこガイド卒業試験

臼杵っこガイド卒業試験

新緑の石仏で、「臼杵っこガイド」の卒業試験が行われました。

<臼杵っこガイドとは>
臼杵市教育委員会では毎年、臼杵の歴史に関する検定「臼杵っこ検定」を実施しています。上級合格者のうち希望者は、臼杵石仏についての講習を受けることができます。この講習で認定されると、臼杵っこガイドとして臼杵石仏で案内することができます。

本日、試験に挑んだのは、臼杵市内の小学生6名。
4回の石仏での講習を経ての卒業試験です。

1人ずつ、4群の中から一か所を選び、審査する先生方の前で説明を行いました。ガイド資料は、自分で作成したオリジナルなもの。

臼杵石仏の説明のポイントは、「いつ・誰が・何のために」という3大謎を客観的に解説することにあります。
文献が残されていないため、美術史的・考古学的・歴史的観点から、推測されることを紹介していく、という方法です。

ともすれば、一様になりがちな説明を「自分なりに捉えた視点」を織り込むことで、聴く者の興味を惹き、説得力のあるものにすることが、ガイドの手腕です。

さて、本日の受験生たちも、独自の感性と3大謎を上手に結び付けて、オリジナルな解説を行ってくれました。

また、鑑賞のポイントとして、大日如来像の顔の造形美に触れる際、彫り方にまで言及することで、美術的評価の高い理由が自然と理解されるような工夫もあり、レベルの高いものとなりました。

結果は、6名全員合格!おめでとうございます!
今後の活躍に期待しております。

臼杵っこガイド卒業試験

臼杵っこガイド卒業試験

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