似ている仏様 その2~群を超えて漂う平安貴族の気品
ホキ石仏第2群の九品の弥陀には9体の阿弥陀如来様がいらっしゃいます。
よく見ると、9体それぞれに厳しさ・穏やかさ・優しさ・真剣さ・・・表情も様々です。
向かって左から3番目の阿弥陀様は、気品ある切れ長の目に九の字型の鼻、広角の上がった微笑を浮かべた気品漂うお顔。
ここで思い出したのが、古薗石仏の宝生如来様。
13仏の中でもノーブルさでは断トツです。
どうでしょう、何となく似ていませんか?
この2体の特徴は「引き目鉤鼻」の貴族顔です。
この表現方法は平安~鎌倉時代の大和絵に描かれた貴族の顔によく見られます。
九品の弥陀は平安後期の作であり、権力者の極楽往生を願って彫られとされるため貴族をモデルとしたものがあることも納得できます。
群を超えて共通点を探してみると、まだまだ面白い見方ができそうです。
5月の参道、山野草も仏様もそれぞれ
梅雨入り前のこの時期、参道にはよく見るといろんな山野草が咲いています。
ひっそりと。
山王山石仏から古園石仏へ続く岩肌に、白い小さな花を見付けました。数あるウツギの一種で、「マルバウツギ」といいます。
蕾は黄色い鈴の様で、5枚の花びらは星の様です。
特徴は、花のすぐ下には葉っぱがないこと。
葉っぱからすーっと枝が伸び、その先に花が付きます。
藪の中やほの暗い茂みに咲く山野草は白い花が多いもの。
似たような小花が多いのですが、それぞれ特徴があるのですね。
61体の石仏もそれぞれ特徴があり、味わい深いものです。
みなさま、過ごし易いこの季節、草花や仏様をじっくり違いを楽しみながら散策してみませんか?
似ている仏様
古園13仏を眺めていると、似ている仏様がいるように感じられます。
大日如来様を中心に、如来・菩薩・明王・天部と左右に並んでいるため、
右を見て左を見ると、あれ?さっき見たような・・・と思ってしまいます。
今回ご紹介するのは、向かって右の普賢菩薩様と向かって左の文殊菩薩様。
ややより目で、何かに集中しているような目元、黒目もはっきり見えます。
アーチ型の眉も強い印象の目の影響か、大日如来様のもとのは、また異なった印象を受けます。厳しい一言を説いてるような口元。動的です。
石仏を彫った仏師にはいくつかのグループがあったと考えられております。
さらに、パーツ(頭部・腹部・足下)ごとに分担作業であったとも。
このお二方、同じグループの人たちが彫ったのでしょうか?
普賢菩薩&文殊菩薩に加わる第3の仏様がいるかもしれません。いそうな気がします。
みなさまも似た石仏があるなあ、と感じたことはありませんか?
GWの後半は初夏の臼杵石仏へ~端午の節句、鯉のぼるかな?
「宝探し」開催中、4/30(日)15時まで
GW2日目の臼杵石仏。
たくさんのお客様に「宝探し」に参加いただいております。
宝の地図を持って歩くと、仏様も細かい部分まで見えてきそうですね。
次の手がかりはどこかな?初夏の風景を眺めながら歩くのも楽しそう。
ご家族で協力して取り組む方も多くいらっしゃいます。解けたかな?
「宝探し」は本日(最終受付15時)となります。
みなさまのお越しをお待ちしております。
*写真は掲載許可を頂いております。
なお、宝探し終了後も石仏は観覧いただけます。
石仏観覧時間9時~17時(最終受付16時30分)