お彼岸の深田の鳥居
石仏入口の田んぼの中に立つ大きな鳥居。
足下の彼岸花が金色に染まる稲穂と共に、鳥居を彩っています。
朝陽に夕陽にと照らし出される、美しい田園風景。
この鳥居は、石仏群と同じ凝灰岩でできており、制作年代は鎌倉時代から室町時代、と推定される古いものです。
額束(上部横にかかる笠木を支える短い縦の石)に「王」の字が刻まれていることから、山王山石仏の上にある日吉神社(別名「山王社」)の鳥居であったと考えられています。
ホキ石仏第2群前に点在する石塔も、同時期に参拝者が積み重ねていったものとされます。
中世の参拝者も同じような秋の風景を眺めながら、この鳥居を通ったのかもしれませんね。
改めて、臼杵石仏が長い時を経て在り続けることに気付かされます。
明日は秋分の日。みなさま、穏やかな秋の一日をお過ごし下さい。