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国宝臼杵石仏公式ブログ

今は石仏入口、昔は神社入口~深田の鳥居

深田の鳥居

深田の鳥居

長閑な田園風景が続く国道に、ふと現れる「深田の鳥居」。臼杵石仏に入口の目印でもあります。

石仏と同じ凝灰岩でできており、この場所によく馴染む風合い。

元々は、山王山石仏の上にある「日吉神社」の鳥居であったと考えられています。
といいますのも、上部にある横向きの2本の笠木を支える部分(額束「がくづか」)に「○王」という文字が刻まれているのです(日吉神社の別名は「山王社」)。

また、日吉神社の建立時期は石仏群の最後の方と重なっているとみられています。

ここから神社までは遠い様に思われますが、そもそも鳥居とはいくつもあるもの。
日吉神社の鳥居も、山王山石仏の横や神社のすぐ傍にもございます。

現在の様に、国道も参道も石仏群も整備されていなかった時代、まずこの大きな石の鳥居を目印にして、神社へと進んでいったのでしょう。
今の歩道を渡り歩くより、直線で山道を進むと案外距離も短かかったのかもしれませんね。

現在でも、地域のみなさまの暮らしに密着した活気ある日吉神社。

冬枯れの田んぼに立ち、古い石の鳥居に触れていると、石仏群がこの地域の中の在り続けてきたことがしみじみと感じられるものです。

冬の田んぼに立つ鳥居

冬の田んぼに立つ鳥居

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