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国宝臼杵石仏公式ブログ

臼杵石仏を見護るもう一つの仁王像

満月寺の仁王像

満月寺の仁王像

臼杵石仏の仁王像といえば、古園石仏群入口にある金剛力士立像が有名ですが、石仏公園内にある満月寺の正門前にも仁王像があります。
「満月寺の仁王像」と呼ばれ親しまれていますが、別名「木原石仏」という特別史跡に指定された由緒正しい像です。
 
向かって右側が口の開いた「阿形」、左が口をぎゅっと閉じた「吽形」。
通常、仁王像は手に金剛杵(硬い武器)を持っているのですが、この2体は何も持たず、腕をぐいっと上げて全身で迫力を表現しています。
吽形

吽形

阿形

阿形

 



また、何と言っても鼻が完全に削られ、哀れにもひょうきんな表情をしているのが、最大の見どころ。

鼻を削って飲むと疫病に効くという云われがあり、この姿になったようです。

 
夏には、耳の上あたりにぴょこりと生えた草が、天然のアクセサリーとなり、一段と活き活きとして見えるものです。
 
満月寺は12世紀に石仏群の建立と併せて建てられたことが、分かっています。
その点から、石仏群全体を見護ってくれる有り難い仁王像なのかもしれませんね。
 
みなさま、石仏にお越しの際は、ぜひ満月寺のユーモラスな仁王像をご覧ください。

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