11/16(土)紫外線照射・保存作業現場公開
下記日程にて、紫外線照射・保存作業現場の公開を行います。
日時:令和6年11月16日(土)、9時30分~12時
場所:古園石仏群
公開内容:中間除去作業(紫外線照射によって枯らした仏体表層部の生物を手作業で除去する)
※石仏に接近して設置された台の上からの観察となるため、普段は見ることのできない角度から石仏をご覧いただけます。
今年も石仏の保存シーズンがやってきました。
臼杵石仏は、阿蘇溶結凝灰岩という水分を多く含む柔らかい岩肌に彫られています。
そのため、仏体表面に苔やシダなどが生殖し易い、という特徴があります。放置しておくと、根を張りって仏体を侵食し損傷させてしまいます。
こうした状況を防ぎ文化財を未来へ残すため、臼杵石仏では岩に無害な紫外線を照射して、着生生物を枯死させ除去する、という作業を毎年行っております。
作業は次の4つの工程があります。
1.事前除去
紫外線を届き易くするために、仏体表面に生息した生物類を手作業で取り除く。
2.中間除去
紫外線を照射し、枯れた表面の生物を刷毛などで払う。
3.本除去
再び紫外線を照射し、深い部分にまで達した生物の根などを枯らし、手作業で取り払う。もろい部分に触れるため、筆や竹串などを使った細かい作業であり、高度な技術が必要。
4.撥水処理
最後に、着生生物の着生を遅らせるために、仏体表面の土壌化した部分に撥水剤を塗り込む。
今回、ご覧いただくのは、②中間除去作業となります。
みなさま、この機会に文化財保存の現場に立ち会ってみませんか?