MENU

1/19(土) 紫外線照射・保存作業現場公開のお知らせ

地蔵十王像 紫外線照射

ホキ石仏第一群 地蔵十王像

下記日程にて、紫外線照射&保存作業現場公開を行います。

  日時:平成31年1月19日(土)
     9時30分~13時30分
  場所:ホキ石仏第1群

臼杵石仏は、約9万年前の阿蘇山噴火による火砕流が冷えてできた「阿蘇溶結凝灰岩」という地層に彫られています。
この地層は、水分を多く含む柔らかい特質を持つため、仏体の表面にコケやシダなどの植物が生えやすい特質があります。
これらは、彫刻の表面を傷め、仏像を劣化させてしまいます。
時間の経過は仏像に美しさや深みを与え、文化財的な価値を高めるものです。
これらを損なうことなく、仏像を保存していくことが、後世に伝えていくために必要不可欠となります。
臼杵石仏では、毎年秋から冬にかけて、仏体表面の付着物を除去するクリーニング作業と紫外線照射作業を行います。

 

  • クリーニング作業
    地衣類が数層重なって着生している箇所もあるため、紫外線照射前に、表層の着生生物を専門家の手作業で粗く除去します。これにより、表層と2層目に紫外線が届きやすくなります。
  • 紫外線照射作業
    仏体に影響のない紫外線を照射させ付着した植物を枯死させます。その後、専門家の手作業によってこれらを丁寧に除去します。さらに、再着生を遅らせるため、撥水剤を散布します。

この技術は、臼杵石仏で開発され、国内でもここでしか施工されていない特殊な方法です。

歴史ある文化財を鑑賞するということは、同時に、維持する技術力と後世へ伝える願いの強さを観ることでもあります。

そこで、臼杵石仏では、この高度な保存・保存作業の技術を多くの方に知っていただき、文化財を鑑賞する視点を広げるお役に立ててほしいと願い、年に数回ほど作業現場を一般公開しております。
前回は古園石仏群でしたが、今回はホキ石仏第1群です。
4つの龕ごとに、時代的特徴が見られ、それらを吟味した保存をする必要がある大事な場所です。

当日は、普段は入ることのできない柵の中に入っての見学となります。

みなさま、ぜひこの機会に文化財の保存現場に立ち会ってみませんか?

TOP