真夏の白い石仏
連日、猛暑が続いておりますが、仏さまはいつもと変わらない穏やかな表情で迎えてくれます。
暑さの中にも時おり通る風は心地よく、肌も乾いていくようです。
照り付ける陽ざしの強さ・多さに、石仏の岩肌も白っぽく見えます。
湿気が多く色がよく浮かび上がった日の石仏は、表情豊かに、身体は肉感的に感じられるのですが、本日はその反対といいましょうか。
じっと蝉しぐれや風の音を聞いているような、静かで柔和なお顔に映ります。こんな日は平安の昔から居続けている、という長い時の流れを強く感じさせられます。それでいて、圧倒的な「静」の中で石仏と向かい合うと、時が止まってしまったようにも思えるので不思議なものです。
さて、大日如来さまの視線の先には蓮畑が望めます。
遠目にも花が咲き誇っている様子が伺えます。