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国宝臼杵石仏公式ブログ

どこが変わったかな?美仏内閣の官房長官、昔と今

昔のホキ石仏第1群第2龕

昔のホキ石仏第1群第2龕

 8月も半ばを過ぎ、幾分過ごし易くなった石仏には遠くからみえるお客様が増えてきました。
数十年ぶりに再訪してみた、という方もたくさんいらっしゃいます。

 そうした方々から、「田んぼの中を通って、もっと山の中を巡った気がする」、という感想や、「散らばっていた仏様を集めたの?」といった質問を受けることがあります。
確かに、参道が今の様に整備される前は、石仏入口の田んぼの中にある「深田の鳥居」をくぐって畦道を通りホキ石仏第2群に辿り着く、というコースでした。

 ただ、石仏自体は岩に彫られているので、動かすことはできません。あちこちにあった仏様を集合させて4群にまとめたわけでもありません。
ずっとその場所にいらっしゃいました。

 しかし、そのままの姿であったとは限りません。

昭和55~平成5年の保存修理工事で、割れたり落ちたりした石仏片を元の位置に戻す作業が行われました。有名なものは、大日如来様の頭の復位ですね。これは平成5年のこと。今から約30年前ですが、まだその頃の記憶を携えて来られる方が多くいらっしゃいます。

逆に、めったに気付くことのない、しかし大きな変化もありました。

ホキ石仏第1群第2龕の写真を比べてみて下さい。どこが違うでしょう?

今のホキ石仏第1群第2龕

今のホキ石仏第1群第2龕

 真ん中の阿弥陀如来像の台座です。昔は空洞ですが、現在は石が入っています。これは石仏片を元の位置に戻すにあたり、その重さを支えるために入れた石です。
新たな石を入れないとどうしても安定しない、という場合に限り入れたそうです。

 しっかりとした支えのおかげか、阿弥陀如来様も一段と威厳をたたえているように見えるような。因みに、美仏内閣では官房長官を務めています。

深田の鳥居

深田の鳥居

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