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国宝臼杵石仏公式ブログ

朝の気温、一番早く上がるのはどの群でしょう?

 仏体表面の損傷を招く一番の要因は、冬場の凍結です。それを防ぐため、夜間は各群シャッターを降ろし温度管理を行っております。

 朝も、一定の温度に上がるまでシャッターは降ろされたままとなります。観覧時間は定刻通り9時からですのでご安心下さい(入り口を設けておりますので)。

落ち着いた空間での鑑賞もなかなかいいものですよ。

この間、各群に設置された温度計を観察しながらシャッターを開けるタイミングを見計らいます。
一斉に上がればいいのですが、気温の上がり方は群ごとにまちまちなのです。

 さて、問題です。どこが一番早く上がると思いますか?(山王山はシャッターがないため、ホキ石仏第2群・1群・古園石仏群の3択です)

 仏様に状況をお尋ねしてみましょう。

 ホキ2群九品弥陀の阿弥陀如来様
「私たちは、ずらりと近い距離間隔で並んでいますので、温かいですよ。それにフットワークが軽いですから」。

 ホキ石仏第1群第3龕の小さな大日如来様

「私は、美仏内閣の総理です。総理官邸では朝から議論が白熱していますよ。ホットですね。お隣の官房長官(第2龕阿弥陀如来様)は24時間美しい色気を発しておりますし。」

 

古園石仏群の阿閦如来様

「ここは、4つ全ての位の仏が揃う立体曼荼羅を表すとも言われる空間です。菩提心や悟りの力で満ち溢れております。気温の上がり方もそりゃあ早いものです。因みに私は物事に動じない強い心を授ける仏。少ししかめ面をしているのも、常に集中力を発しているから。小さいけど強い力を発していますよ。」

 みなさまのお考えは如何に?

 正解は(ほとんどの場合)

1番:古園石仏群、2番:ホキ石仏第1群、3番ホキ石仏第2
今朝も古園石仏群は2度ありましたが、ホキ石仏第2群は0度しかありませんでした。

 岩肌という自然と調和して在り続ける仏像であることをあらためて実感させられるものです。

 

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