厳しくも優しいお不動さん
不動明王というと、憤怒の形相をたたえた厳めしい姿が有名ですね。
大日如来の化身とされ、人の心にまとわりつく迷いや強い煩悩を追放し、悟りへ導くまでは動かない、という強い意志がこの恐ろしい姿に表されていると言われています。
優しい表情をした仏様が多い中、何となく目に付き易い仏様。昔から「お不動さん」の名で親しまれています。
時には厳しさも必要、いや、それこそが本当の慈悲の心かもしれませんね。
臼杵石仏にも3体いらっしゃるお不動さん。
まず、ホキ石仏第2群第1龕の向かって右。特徴がよく留まり、判り易い立像です。
次に、古薗石仏群の向かって左から2番目。こちらは臼杵市内で最も古い不動明王です。
最後に、「見えない石仏」の一つですが、ホキ石仏第2群第1龕の向かって左端(剥落のため、現在は収蔵庫に保管)。どんな姿で立っていたのでしょうか?
その隣にはやはり見えない石仏である「広目天」のむっちりした足先があります(台座の上)。この場所は、特にもろい状態だったことが伺えます。
みなさま、Myお不動さんを決めて、時には厳しい一言を受けてみませんか?