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国宝臼杵石仏公式ブログ

二つの名前を持つ仏様

古園石仏群の無量寿如来こと阿弥陀如来

古園石仏群の無量寿如来こと阿弥陀如来

 「阿弥陀如来」様は、極楽浄土におられる仏様とされています。

臼杵石仏でも、西方極楽浄土を表すとされるホキ石仏第2群第1龕に大きな阿弥陀如来様がおられます。

 ところで、古園石仏群には、密教でいう五つの知恵を五体の如来様に当てはめたとされる「五智如来」が配置されております。大日如来像を中心に、阿閦如来・宝生如来・阿弥陀如来・不空成就如来のことです。
しかし、看板を見ると「阿弥陀如来」が見当たりません。
代わりに「(伝)無量寿如来」と記された仏様が一体があります。
*「伝」とは言い伝えられている、という意味です。

 実はこの「無量寿如来」の別名が「阿弥陀如来」である、というのです。
これはどういうことなのでしょうか?

 そもそも、「阿弥陀如来様」とは、サンスクリット語の「アミターバ」・「アミターユス」と呼ばれる仏様のことです。この発音を漢字に当てはめたものが「阿弥陀」です。

 「アミターバ」・「アミターユス」は、「無限の光明」・「無限の命」を意味します。
そこで、この意味を漢字で表したものが「無量寿如来」となるわけです。

 カタカナが定着している現在では、こうした音と意味、両方から漢字で表した2つの名前を持つ外来語があまり見当たらないようです。

 2つの名前を持つ仏様、知ってみると納得するものの、何だか不思議な感覚がするものです。

ホキ石仏第2群第1龕の阿弥陀如来(中央)

ホキ石仏第2群第1龕の阿弥陀如来(中央)

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