暖かな花曇りのお彼岸
明日は春分の日。
この日を中日に、前後3日がお彼岸です。
太陽が真東から昇り、真西に沈むことから、此の世(東側)とあの世(西側)が最も近づく時とされています。
臼杵石仏にもこのことを表す「浄土庭園」の構造が見られます。
古園石仏群から見渡して、石仏公園を挟み満月寺側が私たちの住む「此の世(此岸)」。石仏群側が悟りの世界(彼岸)。公園には、古くは池(此岸と彼岸を結ぶ)があったとされています。お彼岸には、太陽がこの池を直線で通るため、両岸が最短距離で結ばれるというわけです。
さて、石仏の3月を彩る花々も一つ一つ咲き始めております。暖かな空気にくすぐったいような香りが漂う、花曇りのお彼岸。
新型コロナウイルスに関する影響で、外出を控えている方も多いことと思います。今年のお彼岸、みなさまがどのような形でも、ご先祖様や親しかった知人を忍び、よい時間を過ごされることを願っています。